声優・梶裕貴さんが語る“AI”と“声の権利” 悪用防ぐため自分の声を製品化 無断「AIカバー」から「声」をどう守る?【news23】|TBS NEWS DIG
声優などの声を無断で使った「AIカバー」が氾濫、問題となっています。「声の権利」をどう考えていくべきか?「進撃の巨人」のエレン役などで知られる声優・梶裕貴さんは自身の声を「製品」にするプロジェクトに乗り出しました。
■声優・梶裕貴さんと語る「声」と「権利」有名人の声を無断「AIカバー」
「#AIカバー」
喜入友浩キャスター
「今、私の声を吹き込んでいます」
喜入キャスターも自身の声を使って作ってみました。
♪「まいごの まいごの子猫ちゃん あなたのおうちはどこですか」
喜入キャスター
「違和感は拭えないんですけれども、確かに歌ってますよね。自分が歌った方が上手いんですけれども…」
SNS上には、今、生成AIに人の声を学習させて人気の歌を歌わせたり、有名なセリフを言わせたりしている投稿があふれています。
20代
「本人じゃなくてAIで歌わせているやつをよく見る」
20代
「TikTokとかで流行っていた」
高校生
「よく思わない。その人の唯一無二な声が量産されるのって、ファンからしたら嫌だ」
問題となっているのは、投稿の多くが歌手や声優の声を許可を得ずに作った無断AIカバーであること。
そうした中、声の悪用を止めるため、AIを使って自らの声を製品化した声優がいます。
進撃の巨人の主人公エレン・イェーガー役などで知られる、梶裕貴さん。梶さん自身も無駄なAIカバーの問題に直面した1人です。
実際SNSには、梶さんの声を無断使用したAIカバーが投稿されていました。
梶裕貴さん
「僕らは演じること、キャラクターに声という部分で命を吹き込むというところに命をかけているお仕事なので。愛情・熱意を込めて一緒に作らせていただいているキャラクターたちが汚されてしまっている。自分自身の声が知らないところで知らない人に形を変えて使われていること、広められているっていうのは少し想像すると怖いことだなって」
実は今の日本の法律は「声」を著作物として認めていません。
そうした中で、梶さんは今、自分の声とAIを使ったプロジェクト「そよぎフラクタル」を進めています。
そこで生み出したのが、梶さんの声をデータベースに持つキャラクター「梵そよぎ」です。
梶さん
「皆さんに自由に使っていただいて、新しいエンタメ作りができればと始めました」
このキャラクターを公認ソフトとして製品化。パソコン1台で、誰でも梶さんの声を持つ、梵そよぎで創作物を作ることができます。
梶さん
「そこに僕の著作権、ソフトの権利というのは一つ生まれているわけ